12月 09 2021

振袖が高価な理由とは？【伝統技法友禅・絞り・刺繡・金彩】型染めの現場を見学してきました

こんにちは！
愛知県名古屋市名東区、あなたの街のきもの屋さん
「きもの和遊館鈴木屋」の店長：鈴木です。

12月、師走(しわす)になり
今年もあとわずかに、何だか気忙しい気分です。

暦の上では大雪(たいせつ)も過ぎて
冬本番を迎え、寒さも厳しくなってきました。
ダウンジャケットも、もう出さないと……

今回は、きもの染色工場見学と着物の伝統技法について
詳しくご紹介します。

きもの染色工場見学

先日、京都のきもの染色工場に見学に行ってきました。

着物が完成するまでには様々な工程があるのはご存知ですか？

図案・型の作成 ➞ 地張り ➞ 型置き ➞ 糊伏せ ➞ 引き染め ➞ 蒸し ➞ 水元 ➞ 仕上げ加工 ➞ 完成

と板場京友禅の工程でもたくさんあります。
さらに京都ではそれぞれの加工・工程が分業制になってます。
ですので、長い時間と数多の職人の手を経て作り上げられているのです。

京都の取引先メーカーさんからの紹介にて、
長い板場で型紙を使って染める型染めを職人さんが手作業で
行っている染色工場でした。

型を生地の上に置き、色糊を乗せ染色していきます。
星と呼ばれる印に合わせて何枚もの型を置くことで、色彩豊かな模様を染め付けることが出来ます。

柄によっては、型置きの作業を数百回繰り返すそうです。
色ごとに刷毛を使い分け、何度も引き染めしていきます。

大変な手間暇かかる作業を見せていただきました。
勉強になりました。
改めて着物は一朝一夕に簡単にはつくれないことを痛感しました。
作って頂いている専門の職人さんたちに感謝です。

着物の伝統技法

まず、振袖を購入するにあたって
着物にはどのような技法があるかご存知ですか？

友禅

友禅とは、日本の代表的な染色法で「友禅染め」と言われ、
古くは江戸時代・元禄の頃から存在します。
友禅染めを大きく分けると、
手描きで染め上げる「手描き友禅」と
型紙を用いて染める「型染め友禅」があります。

日本の三大友禅として
「京友禅」、「加賀友禅」、「東京友禅」
が有名です。
産地によって、それぞれ特徴はありますが
華やかな古典柄に、図案柄や模様柄が多く使われています。

絞り

絞りの歴史は友禅より古く、室町時代からあったらしいです。
絞り染めは、布の一部を縛るなどの方法で圧力をかけ、
染料が染み込まないようにすることで模様を作り出す模様染め
の技法です。
職人さんが一つ一つ手作業で行いますので大変な時間・手間がかかり、
熟練の技が必要です。
ですので、総絞りの振袖は昔から高級品でした。

地元愛知県の「有松・鳴海絞り」や京都の「疋田鹿の子絞り」
が有名ですが、地方各地でも行われてきました。